1791 キースの恋 💔

かつてぼくの散歩道に、キースという名の煙突がいた。凄いのっぽで彼の璃々しい姿をスマホで撮るのが、ぼくの散歩のささやかな楽しみのひとつになった。ある日、キースと月のツーショットを撮ったとき、ぼくの心の中に、ふたりのラブストーリーがふっと浮かんだ。決して結ばれることのないせつない恋。ふたりの写真に６行の物語を添え、それをフレームに入れた。

　　　　　　　　　　     　   　大好きです。
　　　　   　　     キースという名の煙突が月にいました。
　　　　　　　    　　 私も好きよと月が答えました。
　       でも、ふたりにできるのは互いに見つめあうことだけ。
                                　　　　　　　       ★
      　     　　　　          どんなに愛しあっていても
　　　                  　どうにもならない恋も、あるんです。