1335 ペイネの本を開いていたら・・・。

◆◇◆ドイツ版のペイネの本
どんな女性が持っていたんだろう?ドイツ語版の古いペイネの本を手にしたとき、まず
そう思った。
ほぼ文庫本サイズだが横幅が少し狭い。カバーをはずすと表紙は淡いピンクの布。とても上質なつくり。
保存が良く、カバーの背が少し焼けているだけ。ぼんやり触っていたら、この本にまつわるぼくなりの
ストーリーがモノクロームの映像で浮かんできた。タッチは1960年代のフランス映画だ。ドイツ人の
お婆さんが、パリに留学する孫娘に
『開けるたびに、幸せなページが増える本よ』といって布張りの本を贈る。
パリに向かう列車の中で彼女は本を開く。でもどのページも真っ白。幸せのかけらもない。なぜ?
サイレント映画ではないが、コトバはすべて字幕、声は聞こえない。パリの街を歩く彼女。足元のカット
心地いいヒールの音、髪をとく手の動き、つねに顔全体は映さない。ラストシーン以外は目や口元など
表情を感じさせる部分のアップ。全身のときは逆光や後ろ姿。
カフェや公園の彼女、講座を聴いている彼女。
そんな彼女を少し離れて見つめている青年がいる
。彼も、顔全体は映らない。ポケットから紙を取り出し
ペンを走らせる。彼はじぶんの部屋でもいつも何かを描いている。あっ、彼女が描かれていく。
それ
はペイネの絵そのもの。窓辺に小鳥が飛んでくる。彼の絵を咥えて空高く飛んでいく。彼女が
じぶんの部屋で何となくおばあさんからの本を開く。白いページに彼女を描いた絵が浮き上がっていく。
驚く表情。彼女は、まだ彼の存在を知らない。彼が彼女の絵を描いていくたびに、彼女の本の
ページが埋まっていく。そんなラブストーリーを映像化できたらステキだろうな。彼女が絵を見て
幸せを感じたときは、モノクロームの彼女の頬がピンクに染まっていったり・・・アイデアも次々に
浮かんでくる。ふたりのファッションは1960年代。でも、白い紙に描かれるふたりはペイネの絵のまま。
ラストシーンはとても印象深いけど、その映像が見られる劇場はぼくの頭の中。ペイネではなく
オリジナルの一コマ漫画を何枚も描き、現代の東京を舞台に同じような短編フィルムを
つくってみたくなった。むずかしいけど、実現できたら、ぼくの心は
きっと幸せでいっぱいになるよ♪
カテゴリー: きみに。 パーマリンク

1335 ペイネの本を開いていたら・・・。 への16件のフィードバック

  1. Sachie より:

    初めまして。コメントを書くのは初めてです。

    ドイツに住んでいながら、この本と映画の事を知りませんでした。
    最初に写真を見たとたん、んッ♪と来たので探してみようと思います。
    何だかワクワクしてきました♪ 

    • asobo より:

      Sachieさん、こんにちは♪
      ぼくは日本語版も持っていますが、ドイツ語版は
      品よくロマンチックなつくり、宝石のようにステキです。
      実は、ここに書いている映画の話は、このステキな本を見ていてぼくが思いついた話なんです。勘違いさせてごめんなさい。
      本、見つかるといいですね。遠い遠い古き良き時代に、いまぼくの手元にある本を、恋する若い女性がいつもバッグにしのばせていたらうれしいな。
      Sachieさん、きっとpapricaさんの所からきていただいたんですよね。これからもよろしく。

  2. fgassette より:

    Thank you for visiting my blog today. I appreciate the time you took to stop by. May your day be filled with joy and peace.
    BE ENCOURAGED! BE BLESSED!

    • asobo より:

      Hello, Fgassette,
      Thank you for your comment.
      I have often visited and enjoyed your blog.
      Pittsburg is the city which is used as the model
      in the movie “Flash Dance”,isn’t it?
      I’m going to answer your English comment
      without fail if my answer may be a little late.
      Please come and enjoy my blog. 🙂

  3. ちえみ より:

    手に取るとドキドキしそうな本ですね。
    本なのに音楽が聞えてきそうですね♪
    asoboさんが撮る映画が見てみたいです(*^_^*)

    • asobo より:

      ちえみさん、こんばんは♪
      古い本なので、あ~素朴だなぁって感じの一コマ漫画を集めたもの。
      毎回一コマで簡潔。それをひとつのストーリーにつなげていったらおもしろいだろうなと思い、ぼくなりに想像してみたわけ。
      ドイツ版の本は他の国のと違って、作りがとてもステキ。コンパクトでぼくはぼくがイメージした女性にとっての宝ものに感じたんだ。
      絵がうまく描けたら、ヘリコプターランチという話をいくつかのイラストにして。それをリアルな映像と組み合わせてつくってみたい。夢で終わるだろうけどね。

  4. アラン より:

    60年代のフランス映画という 表現、なんとなくいいなあ。きっと詩集のような映画だな。
    東京が舞台のストーリーもきになります、

    • asobo より:

      アランさん、こんばんわっ♪
      モノクロームでスタンダードサイズ。字幕はペンで書いた雰囲気。
      ここには書いていないカットが沢山あります。東京編は以前書いたラブストーリー『ヘリコプターランチ』が下敷き。オリジナルはとても短いけど、ふくらませるのはカンタン。音楽は古きよき時代のアメリカンPOPです。

      • アラン より:

        ヘリコプターランチですか、ふしぎなタイトルですね。
        こちらも興味津々です。

        • asobo より:

          アランさん、こんばんは♪
          ヘリコプターランチという言葉、ぼくもはじめて聴いたときは???でした。
          この話は、いつかどこかでアップするかもしないので、まだ内緒です。ごめんなさい。

  5. 沈丁花 より:

    一冊の本から、ステキな物語のイメージがふくらみますね。
    ラストシーンが気になります!^^

    • asobo より:

      沈丁花さん、こんばんわっ♪
      とてもステキな装丁の本なので、触っているだけで
      楽しい話が次から次へと湧いてきました。ラストシーンは素朴だけど、
      ぼくはとても気に入っています。でも、これはぼくだけの秘密です。すみません。

  6. paprica より:

    asoboさん、おはよう〜。元気だった?
    これは英語ではなんて訳されているのでしょう。asoboさんの描くシーン、目に浮かんできたよ。
    是非、実現させて欲しい!

    • asobo より:

      papricaさん、こんばんは♪
      日本語版のタイトルは『ペイネ 愛の本』 彼が描いた何冊かの本を一冊にまとめたもの。
      ドイツ語版も何冊かをまとめたもの。それらに収められた英語版のタイトルは以下のとおりです。
      THE LOVER’S POCKTBOOK
      THE LOVER’S WEEKEND BOOK
      THE LOVER’S BEDSIDE BOOK
      THE LOVER’S KEEPSAKE
      写真のドイツ語版は、コンパクトだけど品のいいピンクの布の装丁。触っているだけで、いろいろな話が浮かんできました。映像化してみたいけど、パリに行かないと撮れないでしょう。
      東京が舞台のは、ぼくには線のきれいな絵が描けないしね。それが、残念♪

  7. amabile より:

    お洒落で素敵なストーリーの映像が見えるようです♪ホントに見れたら嬉しいなぁ。
    サイレント映画のようだったら音楽はないのでしょうか。
    ハンガリー狂詩曲やベートーヴェンの交響曲第6番が好きかも。シューベルトの“ます”もいいなぁ♪

    • asobo より:

      amabileさん、こんばんは♪
      ぼくがイメージしているのは完全なサイレントではありません。
      鳥のさえずりや歩く音、風の音も聞こえてきます。
      聞こえないのは人の声だけ。音楽はぼんやりだけど決めています。

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